こんにちは、梶原しげこです。

 

「あなたはポジティブな人ですか？

それともネガティブな人ですか？」

と聞かれたら、なんと答えますか？

 

「ポジティブ」というと、

なんだか良いような気がしますね。

 

前向きでいつも元気。

失敗してもいつまでもクヨクヨせずに、

新しいことに挑戦する。

笑顔が多くて友達がいっぱい。

そんな感じでしょうか。

 

楽しそうで、生きやすそうですね。

 

だからって、無理にポジティブに

考えようとするのって、

逆効果だと知っていますか？

 

ネガティブに考えた時に、

「いかん、いかん！」と

無理やり前向きに考えようとしたり、

失敗に落ち込むのは時間の無駄とばかり、

早く切り替えて次のことやるようにしたり。

 

そんなことはありませんか？

それはポジティブでなければいけない

思い込み症候群です。

 

ポジティブとは心が安定した先にある

結果であって、いつでもそうでないと

いけないということではありません。

 

だって、人間ですから、

気持ちが上がったり、下がったり、

ポジティブになったり、

ネガティブになったりするのが自然ですよね。

 

無理やりポジティブになるより

大切なことはその時の状態を受け入れて、

自分で自分を思いやることです。

その時の感情、自分の状態に寄り添って、

「大丈夫だよ」と自分に優しくすることです。

 

それをセルフコンパッションと言います。

 

先日、とても悩んで困っている方が

ご相談に来られました。

何かお手伝いができたらと思い、

一生懸命お話を聞き、

小さなヒントでも見つけたいと思いました。

 

でも、結果、その方が期待するようなことは

見つからず、せっかく来てくださったのに

その方は残念な気持ちで、

私のオフィスを後にすることがありました。

 

そんな時、私はもっとできることは無かったのか、

もっとお役に立てることは無かったのかと、

情けない気持ちになったりするのです。

 

自分ってダメだなって、自分を責める気持ちが

わいてきたりするのです。

 

そこで前向きに行こうと思っても、

すぐには切り替えることはできません。

 

そんな時、自分を責めるのではなく、

「そっか、お役に立てなかったんだね。

残念だけど、しかたないよ。大丈夫だよ。

その中で精一杯頑張ったんだよね。」と

自分に語り掛けてみます。

 

すると少しだけ、

ふっと息がつけるようになります。

体の力が少し緩みます。

 

体の力が抜けると共に、

自分のことが客観的に見えてきます。

 

ここは良かったな、

あそこはもっとできたのではないかと、

冷静に振り返ることが

できるようになるのです。

 

そしてやっとその結果、

次頑張ろうと切り替えられるのです。

一つずつでも前に進んでいこうという

ポジティブな思考になれるのです。

きっとあなたもあなたの大切な人が、

落ち込んでいたら、その人を思いやり、

優しい言葉をかけるでしょう。

そしてその人が前を向いてくれたら

うれしく感じるでしょう。

 

でも、自分に対してこんなふうに

優しく接していますか？

 

気持ちにメモリがあるとするなら、

マイナスの時には

マイナスな気持ちに寄り添って、

まずは落ち着いた気持ち、

安心した気持ちのゼロになるよう

自分を助けてあげましょう。

 

温かいお茶を飲むのもいいですよ。

散歩するのもいいでしょう。

 

そしてゼロになってから、

前を向いてプラスにしていけばいいのです。

 

このセルフコンパッション、

自分で自分を思いやることについては、

たくさんの研究結果が出ています。

 

・幸福感が高まる。

・ストレスの耐性が高まる。

・周囲への思いやりが高まる。

 

あなたも落ち込んだ時、

ぜひ試してみてくださいね。

 

あっ、それから先ほどの相談者さん、

次に来てくださった時には、

少し楽になっておられてほっとしました。

やはり人が持つ力ってすごいわと

感心したのでした。

 

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