金沢 鈴木大拙館


 
こんにちは、梶原しげこです。
 
 
北陸金沢に行ってきました。
金沢といえば兼六園、金沢21世紀美術館、
近江町市場ですね。
 
 
でも今回は、
 
 
鈴木大拙館
 
あなたは鈴木大拙という人を
知っていますか?
 
 
という私もあまり詳しくないのですが、
鈴木大拙は、仏教哲学者で世界に
禅文化を広めた人なのです。
 
 
英語の教師をした後、
釈宗演(しゃくそうえん)というお坊さんに
師事しながら禅の修行を続け、
釈宗演の勧めで渡米した後、
英語で講演や執筆活動をして
仏教や禅の思想を世界に紹介したのです。
 
 
「禅」は世界でも「ZEN]として広まっていて、
あのスティーブ・ジョブズもZENに
のめり込んだと言われています。
 
 
大拙が生まれたのが金沢。
 
 
鈴木大拙館は大拙の思想や足跡を
広く伝えるとともに、来館者自らが
思索する場となることを目的に
開設されたとのことです。
 
 
来館者自らが思索?
思索とは
「筋道を立て論理的に考えを巡らせること」
なんですって。
 
 
どんな体験ができるのか行く前から
ワクワクです。
 
 
建物は想像していたより、
シンプルでそんなに大きなものでは
ありませんでした。
 
 
でも一歩足を踏み入れると
目の前の庭に大きなクスノキ。
左手には一直線の暗い回廊。
 
 
庭の明るさを見た直後で、
その暗さが一層際立ちます。
足元は淡い光に照らされて、
どこか違う世界に導かれる気持ちになります。
 

建築は、「玄関棟」「展示棟」「思索空間棟」を
回廊で結ぶとともに、
「玄関の庭」「露地の庭」「水鏡の庭」によって
構成されています。
この3つの棟と3つの庭からなる空間を
回遊することによって、来館者それぞれが
鈴木大拙について知り、学び、
そして考えることが意図されています。
*鈴木大拙館ホームページより

 

庭が見え、暗い回廊があるのが玄関棟。
そこから進むと展示棟です。
そこには大拙の書や写真などが
展示されているのです。
がそこはサラっと見て・・・次へ
 
 

 
すると現れたのは
水鏡の庭!
 
 

周囲の自然に囲まれて、
浅く水がたたえられた空間に
真四角の思索空間棟が立っています。
 
 
その静けさの中、
心がどこまでも広がっていく感覚に
包まれます。
 
 
時間の経過と共に太陽の傾きが変わり、
水に映る光が変わっていくのです。
それをただただ見ているだけで、
心が落ち着き、いつまでも
眺めていられる気がしました。
 
 

*金沢旅物語より
 
 
すると急に大きな水音がして、
下から水が盛り上がり、
そして水の上に波紋が広がっていきます。
やがて波紋は消え、
元の平らな水面へと戻っていくのです。
 
 
以前訪れたことのある
瀬戸内海の豊島にある
豊島美術館を思い出しました。
 
 
 
自然の風や光、水で日常とは
全く違う空間、時間を感じる場所なのです。
その時の感覚が記憶の底から
湧き上がってきました。
 
 
自分が自然そのものであり、
様々な物事から解放された、
そんな日常では味わえない
気持ちになったのです。
 
 
思索空間棟は、四方には開口部があり、
畳敷きのベンチから外の景色を
眺めることができます。
 
 
私は思索にふける、
筋道を立て、論理的に考えを巡らせる
というふうにはなりませんでしたが、
鈴木大拙館で過ごした時間は、
美しく、穏やかで、心地良い
静かなものとなりました。
 
 
心が疲れた時、自分と向き合いたい時、
そして新しい何かに出会いたい時、
足を運んでみませんか?
 
 
きっとあなたをあなたの心の中心に
運んでくれると思います。
 
 

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