人を支援する?どうしてよいのかわからない。

 

こんにちは、梶原しげこです。

 

あなたは今何か困難に
ぶつかっていませんか?
何かがうまくいかなくて、
どうしたらいいかわからず
苦しんでいませんか?

 

もう20数年も前のことになります。
私はその頃大きな壁にぶつかって、
とても悩み苦しい毎日を送っていました。

 

大学院を修了して、
駆け出しのカウンセラーとして、
スクールアドバイザーという仕事を
していた時のことです。

 

1年間に多くの学校を回り、教員や保護者、
子供たちの相談に乗るという仕事です。
相手の方と会えるのは30分とか
1時間、1回限り。
その場でその人に役立つアドバイスを
するのです。

 

ところが、私ときたら・・・
ただただ話を聞くだけで、
適切なアドバイスなんて
できなかったのです。

 

私「そうなんですか。」
 「そんなことがあったのですね。」
相手「それでどうしたらいいですか?」
私「えー、そうですね・・・
  うーん、そうですね・・・
  〇〇するはどうでしょ・う・・か・・・」

 

相手の顔には失望といら立ちの感情が
浮かびます。
その表情を見て、私はドキドキしながら、
あれこれと思いつくアドバイスを
探すのですが、
そんな状態では相手にフィットした
アドバイスにはなりませんよね。

 

実際、教員の研修では、
事前に用意した原稿を読むことしかできず、
「原稿を配ってくれたら良かったのに。
忙しいのに時間の無駄だった。」
とも言われました。

 

今振り返るとそう言われるのも
当然だと思います。
(私も参加者ならきっとそう思う。)

 

そうしているうちに、
学校を回るのが辛くなり、
仕事に行く前には必ずお腹が痛くなり、
訪れる学校の近くのトイレで
数時間を過ごすようになりました。

 

 

今その頃を思い出すと、
覚えているのは相手のがっかりした顔と
トイレで過ごした時間です。

 

その時の私は完全に穴の中に
はまり込んでいました。
ただただ自分の力の無さ、ダメなところ、
できなかったことばかりで、
頭の中が埋め尽くされていました。

 

だから誰にも相談できず、
一人で抱え込み、
自分でどうにかしようとするけど、
どうにもならないの連続でした。

 

そんな時、私の転機が訪れます。
それが私が専門としている
ソリューション・フォーカスト・アプローチ
について書いた1冊の本との出会いです。

 

そこにある一つの質問が私が穴から
這い上がるきっかけになりました。
その質問がこれ!

 

「その問題がましな時は?」

 

そう、問題の中にあっても、
そこには「ましな時」がある。
今までの私の中には全くない考え方でした。

 

なぜなら、今まで私が学んできたのは、
問題の中に本当の問題がある、
本当の原因がある、
それを知ることが大切だと
いうことばかりだったからです。

 

どんな問題でも、どんな困難でも、
生きてさえいれば一瞬であっても
「ましな時」「ましなところ」がある?

 

本当にそうですか?
でも、振り返ってみればそうかもしれない。

 

例えば、いつもがっかりされること
ばかりの私だけど、
時には相手の方に少しくらい役立つことが
あったかもしれません。
いつも役立たずばかりの私でも、
あきらめず学校回りを続ける粘り強さが
あったかもしれません。

 

その質問を頭に思い浮かべるだけで
少し光が見えた気がしました。
そしてその質問をいつか使おうと
考えながら、学校回りを続けました。

 

 

ある時不登校の男の子に出会いました。
私に会いに来た時、彼は一緒に
来てくれた母親にピッタリとくっついて
ほとんど話すこともありませんでした。

 

ゆっくり話を聞いているうちに、
彼が少しずつ話をしてくれるように
なりました。

 

彼は時々胸が苦しくなって、
自分がこのまま
死んでしまうのではないかと
怖くなると言うのです。

 

この子の怖さを思うと
胸が痛くなりました。
と同時にあの質問、
「その問題がましな時は?」と
尋ねる時が来たことがわかりました。

 

「その苦しさが少しでも
 ましになることある?」

 

そう聞いた私にその子は
しばらく考えて、
「ある」と答えてくれたのです。

 

目の前がぱーと明るくなるような気がしました。

 

「あるの?」「いつ?」
「どんなふうにするの?」
「それは誰が考えたの?」と
次々聞く私に彼はどんどん胸を張って
答えてくれました。

 

「あのな。こうして胸に手を
あててじっとしてるでしょ。
そうすると胸の苦しさは
少しずつ小さくなって、
無くなってしまうんだ。」
「それは僕が考えたんだ!!」

 

そして彼は部屋の中を
楽しそうに走り回ったのです。
それは本当に驚くばかりの変化でした。

 

すごいでしょ!!

 

その体験が私のカウンセラー
としての
道を開いてくれました。

 

そこからこの考え方、
ソリューション・フォーカスト・アプローチに
私はのめり込んでいくのです。

 

対人援助をしているあなた。
あなたは今何か困難に
ぶつかっていませんか?
何かがうまくいかなくて、
どうしたらいいかわからず
苦しんでいませんか?

 

過去の私と同じように
困っている方は、
ぜひ、こちらの記事もお読みください。

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