こんにちは、梶原しげこです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

このSFAについて書いている本でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

やがて
「お母さんと離れるとその間に
　お母さんが事故で死ぬのではないか」
「時々胸が苦しくなって
　自分も死ぬのではないか」
と話してくれたのです。

 

「それはとっても怖いでしょうね」
「でもその苦しさが少しはましになること
　あるのかな？」と聞くと
その子は黙ってじっと考え、
「ある！」と答えたのです。

 

私はうれしくなって、
「あるの？」「いつ？」「どうするの？」
と聞くうちにその子はどんどん活き活きして、
「あのな」と自分が何をどうやっているのか、
どんなふうに胸の苦しさが楽になっていくのか、
そしてそのやり方は自分が考え出したことを
胸を張って教えてくれました。

 

その後部屋中を楽しそうに走り回り、
最後には元気な声で
「先生、バイバイ！」と笑顔で別れを告げて
帰っていったのです。

 

 

私はもちろん、そばにいたお母さんも
その変化にとても驚きました。
またその変化はその時だけのものでは
ありませんでした。
後日担任の先生がわざわざ私の連絡先を調べて
お電話をくれたのです。

 

「ありがとうございます。あの後、
教室に入れるようになったわけではありませんが、
今まで一言も話さなかった子供が笑顔で
色々な話をしてくれるようになりました。」と。

 

こんなに小さい、そして苦しんでいる
子供の中にも、
立ち上がる素晴らしい力がある。