役立つ見方ってなんだろう?

こんにちは、梶原しげこです。

 

 

昨日は『インスーの面接ビデオで学ぶ解決志向』

というワークショップに参加していました。

 

 

インスーって誰?

ほら、インスー・キム・バーグですよ!!

この人。

 

って、全然わかりませんよね。

 

 

私が専門としているカウンセリングの

やり方、

ソリューション・フォーカスト・アプローチを

産み出した人の一人です。

 

 

このおばさまが面接の天才と言われた人なんです。

どこが天才っていわれる所以なのでしょう?

 

 

裁判所から命令されてきたクライエント、

犯罪、薬物依存、アルコール依存、虐待・・・

そんなヘビーなクライエントさんと面接し、

その人たちが自分の人生を取り戻し、

活き活き生きていくお手伝いをしたのです。

 

 

それもよくあるカウンセリングのように

何十回、何百回、何年もを費やすのではなく、

短い期間の中で変化を起こしてきたのです。

 

 

ベトナム戦争からのトラウマで

体が固まったまま動かない、言葉も出ない

クライエントさんの話も

聞いたことがあります。

 

 

そんなインスーが面接している

ビデオを見ながら、

皆で感じたこと、学んだことなどを

自由に話し合うワークショップでした。

 

 

クライエントはX線技師の女性。

「拒絶されていると感じると

とても反応してしまい、

ずっと落ち着くことができない。」

ということで悩んでいました。

 

 

他のセラピストとの30回もの

カウンセリングしたけど、良くならず、

インスーのカウンセリングを公開で

受けたものでした。

 

 

もちろん、カウンセリングの様子、

そのカウンセリングを観察している

30人の専門家とのディスカッション。

どれもとっても勉強になります。

 

 

けれどこのワークショップで

私が一番面白いかったのは、

参加者それぞれ違った見方や感想を

持つってところでした。

同じもの見ているのにね。

 

 

インスーが困っている時には髪に手をやっていると

インスーの動作に注目する人、

女性の表情に注目して、

表情が緩んで変わってきたねと言う人。

 

 

突然のようにインスーが

「あなたはユーモアがありますよね。」と

いった言葉を「素晴らしい」と言う人と

「あれは無理やりだね。」と言う人。

 

 

専門家とのディスカッションに注目して、

日本なら著名な人がやっていることに敬意を払い、

遠慮して肯定的な意見ばかりだけれど、

海外の人は自分の意見を遠慮なく

ぶつけていることに感心する人。

 

 

それぞれの切り口、興味のある部分が

こんなにも違うことが楽しかったのです。

 

 

私なんてインスーのすることを

さすがだなと思って見ていたので、

インスー大好き視点に固まっていることを

改めて感じましたね。

 

 

だって、最初は「わからない。」「わからない。」

と言っていた女性が面接の終わりの方では

「良い話ができるとそこで(引きづった気持ちが)

終わりになるのです。」と自分から、

解決のためのアイディアを出し始めるように

なっていたのですから。

 

 

そして最も印象に残ったのは、

30回面接した男性セラピストが

インスーと女性とのカウンセリングを

見た後、言った言葉でした。

 

 

「彼女が落ち着ける時があることは、

初耳でした。」

 

彼女はずっと落ち着きたいと思っていて、

30回も面接してるのにですよ!!

 

 

そのセラピストはいつ苦しくなるのか、

どんな場面で彼女が反応するのか、

その原因と思われることは何なのかには、

とても詳しく知っていました。

 

 

でも、彼女が落ち着きたいと、

願っていることを知っていたであろうのに、

落ち着ける時があるということは

全く知らなかったのです。

 

 

さあ、クライエントにとっては

どちらが役に立つのでしょう?

 

 

改めて、私たちが専門家として

何に目を向け、何を引き出すのかについて

考えた時間となりました。

 

 

あなたは、どう思いますか?

あなたの考えを

下のコメント欄から教えてくださいね。

 

 

 

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