気がつけば一年 「ようがす、引ぎ受げだ」

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前回「カウンセラーのひとり言」を書いて、気がつけば一年が経ち、寒い空気の中でも桜が咲き始める季節となりました。

この一年、震災の被害にあわれた方はもちろんのこと、多くの人が自分の辛い体験と重なり、心痛むことが多かったことでしょう。
私も個人的に色々なことがありました。

そんな中で心に響き、力をもらった言葉があります。

「ようがす、引ぎ受げだ」

これは「わかった。引き受けよう。」という岩手ケセン地方の言葉です。
どんなに過酷な状況に直面しても、神様とともにその大変さに積極果敢に取り組んでいくぞという覚悟を表しているそうです。

この言葉は被災地岩田研大船渡市の内科医カトリック信者の山浦玄嗣氏がおっしゃっていた言葉だと教えてもらいました。
山浦氏は、故郷のケセン語の方言研究、またギリシャ語からケセン語への聖書翻訳をされておられる方です。
自らも被災しガレキの街で、医師として人々を支え続け、絶望の中でも生きる希望を語り続けておられます。

私はキリスト教信者ではありませんが、その言葉に大きな温かさと同時に強さを感じ、体の内から力がわいてくるような気がしました。